修正申告をめぐる税務

(11) 修正申告の概要

 (Update:H21.9.3)
 既に行った申告について、税額が少なかったり、欠損金額が過大であったり、あるいは還付金が多すぎた場合は、更正があるまでは修正申告書を提出することができる(通則法19)。

区 分 提出理由 提出期限 納付期限 納付税額
一般修正申告
(通則法19)
各申告書に記載した法人税額に不足額がある場合又は純損失等の金額が過大である場合等 更正の通知のある日まで 申告書提出の日 修正申告により増加した税額
所得金額等の更正又は決定後の修正申告
(通則法19②)
更正又は決定を受けた後の法人税額に不足額がある場合又は純損失等の金額が過大である場合等 再更正の通知のある日まで

   
 修正申告の効果

区 分 加算税の取扱い 不服の申し立て
納税者が自発的に行う場合 過少申告加算税はかからない。(修正申告により増加した税額に課される無申告加算税が、15%から5%に軽減される。 修正申告の内容に不服があっても、自ら申告したものであるから不服の申し立てができない。
税務署のすすめにより行う場合(税務調査が始まってからなされた修正申告) 過少申告加算税、無申告加算税の軽減措置はない。仮装、隠蔽していれば重加算税は免れない。


 第19条(修正申告)【通則法】

 納税申告書を提出した者(その相続人その他当該提出した者の財産に属する権利義務を包括して承継した者(法人が分割をした場合にあつては、第7条の2第4項(信託に係る国税の納付義務の承継)の規定により当該分割をした法人の国税を納める義務を承継した法人に限る。)を含む。以下第23条第1項及び第2項(更正の請求)において同じ。)は、次の各号のいずれかに該当する場合には、その申告について第24条(更正)の規定による更正があるまでは、その申告に係る課税標準等(第2条第6号イからハまで(定義)に掲げる事項をいう。以下同じ。)又は税額等(同号ニからヘまでに掲げる事項をいう。以下同じ。)を修正する納税申告書を税務署長に提出することができる。
 ◆1 先の納税申告書の提出により納付すべきものとしてこれに記載した税額に不足額があるとき。
 ◆2 先の納税申告書に記載した純損失等の金額が過大であるとき。
 ◆3 先の納税申告書に記載した還付金の額に相当する税額が過大であるとき。
 ◆4 先の納税申告書に当該申告書の提出により納付すべき税額を記載しなかつた場合において、その納付すべき税額があるとき。

 2 第24条から第26条まで(更正・決定)の規定による更正又は決定を受けた者(その相続人その他当該更正又は決定を受けた者の財産に属する権利義務を包括して承継した者(法人が分割をした場合にあつては、第7条の2第4項の規定により当該分割をした法人の国税を納める義務を承継した法人に限る。)を含む。第23条第2項において同じ。)は、次の各号のいずれかに該当する場合には、その更正又は決定について第26条の規定による更正があるまでは、その更正又は決定に係る課税標準等又は税額等を修正する納税申告書を税務署長に提出することができる。
 ◆1 その更正又は決定により納付すべきものとしてその更正又は決定に係る更正通知書又は決定通知書に記載された税額に不足額があるとき。
 ◆2 その更正に係る更正通知書に記載された純損失等の金額が過大であるとき。
 ◆3 その更正又は決定に係る更正通知書又は決定通知書に記載された還付金の額に相当する税額が過大であるとき。
 ◆4 納付すべき税額がない旨の更正を受けた場合において、納付すべき税額があるとき。

 3 前2項の規定により提出する納税申告書は、修正申告書という。

 4 (略)


 

(12) 修正申告書の記載要領について

  この度、税務調査があって、次のとおり指摘を受け修正申告をすることとなりました。
  修正申告書の記載の仕方を教えてください。

税務調査による指摘事項を仕分けで表現すると

売上864円(内消費税額64円)が計上されていなかった(売掛金)。
(借)売掛金 864
    (貸)売上 800
    (貸)仮受消費税 64
仕入540円(内消費税40円)が過大に計上されていた(買掛金)。 
(借)買掛金 540
    (貸)仕入 500
    (貸)仮払消費税 40
交際費中に非課税仕入れに該当するビール券を購入しているが、仕入控除をしていた(消費税24円)。
(借)交際費 24
    (貸)仮払消費税 24
仮受消費税等と未払消費税との精算差額3円を雑収入とする。
(借)未払消費税 3
    (貸)雑収入 3
【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
売上計上漏れ
800 864
△64
 
仕入過大計上 500 540
△40
 

雑収入

3 3  
【減算】
交際費認容
24 24  

(注)交際費等の損金不算入額に変動がなかったものとします。

【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
売掛金     864  
買掛金     540  
未払消費税
①②③④
  24 △64
△40
3
 

 

(13) 消費税の税抜経理と税込経理について

(Update:H28.7.8) 
 法人が行う消費税の経理処理については、「税込経理方式」と「税抜経理方式」とがありますが、そのいずれの方式を適用するかについては法人の任意とされています。
 売上計上漏れ648円(内消費税48円)を修正する場合の「税込経理方式」と「税抜経理方式」との経理処理は、次のようになります。

税抜経理と税込経理比較
区分 税抜経理 税込経理
① 売上に係る消費税等 仮受消費税等として経理する。 売上又は収益として経理する。
② 仕入に係る消費税等 仮払消費税等として経理する。 仕入、資産、経費に含めて経理する。
 ③ 納付した消費税等 仮受消費税等と仮払消費税等を精算する形で経理する。(仮受消費税等ー仮払消費税等)を納付するので、理論的には損益は発生しないが、実務的には簡易課税を選択した場合や税抜経理の段階での端数部分について誤差が生じることが多い 租税公課として経費科目で経理する。
④ 還付を受けた場合 仮払消費税等勘定が借方残になっているので、還付段階ではこの勘定に貸方記入してゼロとする。実務的には、納付の場合と同様にぴったりとゼロにはならない。 雑収入のような収益科目で受け入れる。
⑤ その他 消費税等は、原則として利益又は所得計算に関係させない。 消費税等は通常の損益計算のシステムの中で処理する。

 
【税抜経理】

 ★修正内容を仕訳で表現すると

(借)売掛金 648 
   (貸)売上 600
   (貸)仮受消費税 48

(借)仮受消費税 48 
   (貸)未払消費税 40
     (貸)雑収入 8
 税抜経理方式を適用している場合においては、仮受消費税額から仮払消費税額を差し引いた消費税額と実際に納付すべき消費税額(還付される消費税)との間に差額が生じます。
 この差額については、差額が生じた事業年度の益金又は損金の額に算入します。

【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
売上計上漏れ
600 648
△48
 
雑収入 8 8  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
売掛金     648 648
未払消費税     △48
8
△40

 
【税抜経理(総額方式)】

★税抜経理方式の中に総額方式(自称?)というものがあります。
修正処理は全て税込金額で処理して、納付(還付)すべき消費税額を加(減)算する方式をいいます。修正内容を仕訳で表現すると

(借)売掛金 648 
   (貸)売上 648

(借)租税公課 40 
   (貸)未払消費税 40

 上記、税抜経理方式と所得金額に差異はありませんので、煩雑な仮受、仮払消費税の精算に計算に混迷した場合等にお試しください。

【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
売上計上漏れ
648 648  
【減算】
消費税認容
40 40  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
売掛金     648 648
未払消費税     △40 △40

【税込経理】

 ★修正内容を仕訳で表現すると

(借)売掛金 648 
   (貸) 売上 648
 税込経理方式を適用している法人における納付すべき消費税額等の損金算入の時期は、原則としてその消費税の申告書が提出された日の属する事業年度とされています。
 したがって、修正申告で増減した消費税額等については、現に修正した当期(進行期)の損金となります。

(借)租税公課 40 
   (貸)現預金 40

【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
売上計上漏れ
648 648  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
売掛金     648 648

 

(14) 進行期の経理処理について

 修正申告をすれば、当初の申告内容は、修正申告の内容に置き換えられます。
 したがって、進行期の申告に当たっては、修正後の別表五に「翌期首現在利益積立金」として記載された事項を出発点として計算することになります。

 修正申告を行う場合、修正の経理処理をするはずのところを、とりあえず修正申告によって税務上だけ申告調整を行うことになります。申告調整を行っただけでは帳簿上の誤りはそのまま放置されているわけであるから、進行期において修正の経理処理をしなければなりません。そうすれば、修正申告で行った申告調整は進行期において自動的に認容されるはずであり、進行期の申告の時には、その認容の申告調整をしなければならない。
 ただし、修正申告事項が、社外流出の項目である場合には、当該事業年度限りで、次の事業年度には何の影響も及ぼすことはない。
 修正後の会計処理をする場合の仕訳には次の方法がある。
 
 1 本来の収益、費用の勘定を使用する方法
   例えば、売上計上漏れの修正の時は貸方を売上とする方法である。この方法は、発生理由を明らかにする効果はあるが、前期の損益が翌期のものと混同する恐れがある。

 2 雑収入、雑支出勘定による方法
   一応前期の損益を区別したことにはなるが、その区別は不十分で、内容が明確にならない欠点がある。

 3 前期損益修正勘定による方法
   前期の損益が明確に区分される。ただし、別途にその内容を明らかにしておかなければならない。
 本シリーズにおいては、3前期損益修正勘定による方法を採用しています。


【修正申告期】

★修正内容を仕訳で表現すると
(借)売掛金 540 
    (貸)売上 500  
    (貸)仮受消費税 40

(借)仮受消費税 40 
    (貸)未払消費税 40

【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
売上計上漏れ
500 540
△40
 
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
売掛金     540 540
未払消費税     △40 △40

【進行期】

★修正事項の仕訳
(借)売掛金 540 
    (貸)前期損益修正益 500    
    (貸)仮受消費税 40

【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【減算】
前期損益修正益
500 540
△40
 
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
売掛金 540 540   0
未払消費税 △40 △40   0


 

(15) 数年度まとめて修正する場合の処理について

(Update:H28.7.18)
 ★所得と利益積立金の処理
  税務調査が行われると、数年度分まとめて修正を求められる場合があります。税務署が更正できるのは申告期限から3年(5年)であり、偽りその他の不正がある場合には7年までできることになっています。
 当該年度の修正事項は翌期において自動的に、その全部又は一部が認容されるもので、否認と認容が繰り返され最終の修正年度の「翌期期首現在利益積立金」に受け継がれることとなります。

 ★未納事業税の計上
 数年分まとめて修正申告をする場合には、その第2年度からは、前年度の修正によって増加するであろうところの事業税を標準税率で計算して損金に算入する。そして、未納事業税を所得から控除することとなります。

x1年度の修正処理 x2年度の修正処理

 役員が売り上げを除外して個人的に費消した。
(借)役員賞与 324
   (貸)売上 300
   (貸)仮受消費税 24

 売上計上漏れがあった。
(借)売掛金 540
   (貸)売上 500
   (貸)仮受消費税 40

 ソフトウエアを消耗品として経理していた。
(借)減価償却費の超過額 720
   (貸)消耗品費 720

 全事業年度の修正に係る減価償却費を認容する。
(借)減価償却の超過額認容 160
   (貸)減価償却の超過額 160

 未払消費税額は、24円であった。
(借)仮受消費税 24
   (貸)未払消費税 24

 未払消費税額は、39円であった。
(借)仮受消費税 40
   (貸)未払消費税 39
   (貸)雑収入 1

 

 前年度の修正によって増加した事業税は、80円であった。
(借)事業税認定損 80
   (貸)未納事業税 80

【X1年度の処理】

【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
売上除外
300 △24 324
減価償却の超過額 720 720  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
減価償却の超過額     720 720
未払消費税     △24 △24

【X2年度の処理】

【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
売上計上漏れ
500 540
△40
 
雑収入 1 1  
【減算】
減価償却の超過額認容
160 160  
事業税認定損 80 80  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
売掛金     540 540
減価償却の超過額 720 160   560
未納事業税   80   △80
未払消費税 △24   △40
1
△63

 

(16) 修正申告により法人税額が増加する場合に、税額控除限度額を増加させることができるか。

(Update:H22.8.13)
 平成23年度税制改正において、「いわゆる当初申告要件及び適用額の制限の改正について」申告期限内に提出する確定申告書等(当初申告)において、その適用を受けるべき金額などを申告書に記載し、または書類を添付しない限り、後になってから更正の請求等では適用を受けることが出来ない、いわゆる当初申告要件が廃止され、当初申告で適用した金額を上限とする適用額制限も見直されました。

いわゆる当初申告要件及び適用額の制限の改正について

1.当初申告要件が廃止されたもの
 次に掲げるものについては、当初申告要件が廃止され、例えば、確定申告書等において制度の適用を受けていない場合であっても、修正申告書や更正請求書に適用を受けるべき金額など一定の事項を記載した書類を添付することにより、新たに制度の適用を受けることができることとなりました。

 (1) 受取配当等の益金不算入
 (2) 外国子会社から受ける配当等の益金不算入
 (3) 国等に対する寄附金、指定寄附金及び特定公益増進法人に対する寄附金の損金算入
 (4) 会社更生等による債務免除等があった場合の欠損金の損金算入
 (5) 協同組合等の事業分量配分等の損金算入
 (6) 所得税額控除
 (7) 外国税額控除
 (8) 公益社団法人又は公益財団法人の寄附金の損金算入限度額の特例
 (9) 引継対象外未処理欠損金額の計算に係る特例
 (10) 特定株主等によって支配された欠損等法人の欠損金の制限の5倍要件の判定の特例
 (11) 特定資産に係る譲渡等損失額の損金不算入の対象外となる資産の特例
 (12) 特定資産に係る譲渡等損失額の計算の特例


2.適用額制限が見直されたもの
 次に掲げるものについては、適用額の制限も見直され、これらの制度の適用を受ける金額については、確定申告書等だけでなく、修正申告書や更正請求書に添付された書類に適用を受ける金額として記載した金額を限度とすることとされました。

(1) 受取配当等の益金不算入
(2) 外国子会社から受ける配当等の益金不算入
(3) 国等に対する寄附金、指定寄附金及び特定公益増進法人に対する寄附金の損金算入
(4) 所得税額控除
(5) 外国税額控除

3.租税特別措置法における当初申告要件の存続と、適用額制限の見直しをされたもの
 例えば、試験研究を行った場合の法人税額の特別控除制度により控除される金額は、確定申告書等に添付された書類に記載される特定の事項である試験研究費の額及び特別試験研究費の額を基礎として計算される税額控除額が限度とされるため、当期の所得に対する法人税の額に変動があった場合には、修正申告又は更正の請求により適用を受ける金額を増額させることができることとなりました。

(1) 試験研究を行った場合の法人税額の特別控除
(2) 試験研究を行った場合の法人税額の特別控除の特例
(3) エネルギー環境負荷低減推進設備等を取得した場合の法人税額の特別控除
(4) 中小企業者等が機械等を取得する場合の法人税額の特別控除
(5) 沖縄の特定地域において工業用機械等を取得した場合の法人税額の特別控除
(6) 沖縄の特定中小企業者が経営革新設備等を取得した場合の法人税額の特別控除
(7) 国際戦略総合特別区域において機械等を取得した場合の法人税額の特別控除
(8) 雇用者の数が増加した場合の法人税額の特別控除
(9) 法人税の額から控除される特別控除額の特例

【適用時期】
 平成23年12月2日以後に確定申告書等の提出期限が到来する法人税について適用されます。


 (従前の取り扱い)

【Q】 法人税の申告に当たり、中小企業者等が機械等を取得した場合等の法人税額の特別控除の規定を適用した確定申告書を提出しましたが、税額控除額(取得価額の7%相当額)が法人税額の20%相当額を超えていたので法人税額の20%相当額を控除額としていました。
 この度、税務調査により売上計上漏れを指摘され、法人税額が増加することとなり修正申告を提出する予定ですが、税額控除における限度額(法人税の20%相当額)も増加する訳ですが、この増加した税額控除部分を修正申告における法人税額から控除してよろしいでしょうか。

【A】 中小企業者等が機械等を取得した場合等の法人税額の特別控除(措法42の6②③)の規定は、確定申告書等にこの規定による控除を受ける金額の記載があり、かつ、その金額の計算に関する明細書の添付がある場合に限り適用されることとなっています。
 また、この場合に控除される金額は、その申告に係る控除を受けるべき金額に限るものとされていますが、ここでいう「確定申告書等」とは、中間申告書及び確定申告書をいい、修正申告書は含まれません(措法2②27)。
 さらに、「控除を受けるべき金額」とは、その申告書に記載された事項を基礎として計算する場合に控除を受けることができる正当額をいうこととされています。

 したがって、控除を受けることができる金額の限度額は、確定申告書に記載された対象設備の金額や法人税額を基礎として計算される正当額をいうことになりますので、質問における修正申告において法人税額が増加することとなった場合においても、控除を受けることができる金額は増加しないことになります。
 なお、法人税申告書別表の計算誤り等により、実際の控除額が正当額より少なくなっているような場合には、その正当額を修正申告等により控除することができます。

 【措法】第2条 (用語の意義)
 2  第3章において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
27  確定申告書等 法人税法第2条第30号 に規定する中間申告書で同法第72条第1項 各号に掲げる事項を記載したもの及び同法第2条第31号 に規定する確定申告書をいう。

【措法】第42条の6 (中小企業者等が機械等を取得した場合の特別償却又は法人税額の特別控除)
 9  第3項の規定は、供用年度以後の各事業年度の法人税法第2条第31号 に規定する確定申告書に同項に規定する繰越税額控除限度超過額の明細書の添付がある場合(第4項に規定する連結税額控除限度額を有する法人については、当該明細書の添付がある場合及び第68条の11第2項に規定する供用年度以後の各連結事業年度(当該供用年度以後の各事業年度が連結事業年度に該当しない場合には、当該供用年度以後の各事業年度) の同法第2条第32号 に規定する連結確定申告書(当該供用年度以後の各事業年度にあつては、同条第31号 に規定する確定申告書) に第68条の11第3項 に規定する繰越税額控除限度超過額の明細書の添付がある場合) で、かつ、第3項の規定の適用を受けようとする事業年度の確定申告書等に、同項の規定による控除を受ける金額の申告の記載及び当該金額の計算に関する明細書の添付がある場合に限り、適用する。この場合において、同項の規定により控除される金額は、当該申告に係るその控除を受けるべき金額に限るものとする。


 

(21) 売上計上漏れがあった(売掛金)。

(Update:H21.9.3) 
 当期に計上すべき売上972円(税抜金額)が翌期の売上げに計上されていることが判明した。
 なお、売上に対する仮受消費税は72円であるが、消費税額を計算したところ未払消費税額は70円であった。

【修正年度の処理】

★修正内容を仕訳で表現すると
(借)売掛金 972
    (貸)売上 900
    (貸)仮受消費税 72

(借)仮受消費税 72
    (貸)未払消費税 70
    (貸)雑収入 2

【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
売上計上漏れ
900 972
△72
 
雑収入 2 2  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
売掛金     972 972
未払消費税     △72
2
△70

【進行年度の処理】

(借)売掛金 972
    (貸)前期損益修正益 900
    (貸)仮受消費税 72

(借)仮受消費税 72
    (貸)未払消費税 70
    (貸)前期損益修正益 2

【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【減算】
前期損益修正益
900 972
△72
 
前期損益修正益 2 2  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
売掛金 972 972   0
未払消費税 △70 △72
2
  0

 

(22) 売上計上漏れがあった(認定賞与)。

(Update:H21.9.3) 
  売上高800円(税抜金額)が売上げに計上されていないことが判明した。
役員が得意先の接待や個人的な交際などのために使用したことが認められたが、その使途が明らかでなく精算を求めないこととしたため、その役員に対する賞与とすることとした。
 なお、売上に対する仮受消費税は64円であるが、消費税額を計算したところ未払消費税額は65円であった。

【修正年度の処理】

(借)役員賞与 864
   (貸)売上 800
   (貸)仮受消費税 64

(借)仮受消費税 64
(借)雑損失 1
   (貸)未払消費税 65

【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
売上計上漏れ
800 △64 864
【減算】
雑損失
1 1  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
未払消費税   1 △64 △65

【進行年度の処理】

(借)前期損益修正損 65
    (貸)未払消費税 65

【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
前期損益修正損
65 65  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
未払消費税 △65   65 0

 

(23) 売上計上漏れがあった(簿外預金)。

(Update:H21.9.3) 

売上高981円(税込金額)を簿外にして、別口の普通預金としていた。この預金の当期末残高は985円で、売上代金981円との差額4円は、この預金の利息分である。
なお、売上に対する仮受消費税は81円であるが、消費税額を計算したところ未払消費税額は80円であった。

【修正年度の処理】

★修正内容を仕訳で表現すると
(借)普通預金 985
    (貸)売上 900
    (貸)受取利息 4
    (貸)仮受消費税 81

(借)仮受消費税 81
    (貸)雑収入 1
    (貸)未払消費税 80

【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
売上計上漏れ
900 981
△81
 
受取利息 4 4  
雑収入 1 1  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末

普通預金

    981
4
985
未払消費税     1
△81
△80

【進行年度の処理】

★修正申告時の仕訳
(借)普通預金 985
   (貸)前期損益修正益 900
   (貸)前期損益修正益 4
   (貸)仮受消費税 81

(借)仮受消費税 81
   (貸)未払消費税 80
   (貸)前期損益修正益 1

【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【減算】
前期損益修正益
900 981
△81
 
前期損益修正益 4 4  
前期損益修正益 1 1  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
普通預金 985 981
4
  0
未払消費税 △80 △81
1
  0

 

(24) 子会社に対する売上が寄附金と認定された。

(Update:H21.9.3)
  子会社に対して時価600円の商品を無償で譲渡し、未処理のまま放置していたので寄附金と認定された。
  売上に対する仮受消費税は48円であり、未払消費税額も同額であった。 
  なお、寄附金の損金不算入額は580円である

【修正年度の処理】

★修正内容を仕訳で表現すると
(借)寄附金 648
   (貸)売上 600
   (貸)仮受消費税 48

(借)仮受消費税 48
   (貸)未払消費税 48

【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
売上計上漏れ
600 △48 648
【減算】
寄附金認容
648   648
       
寄附金の損金不算入額(23) 580   580
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
未払消費税     △48 △48

【進行年度の処理】

★修正申告時の仕訳
(借)前期損益修正損 48
   (貸)未払消費税 48

【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
前期損益修正損
48 48  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
未払消費税 △48

 

48 0

 

(25) 売上の計上基準(検収基準)が認められなかった。

(Update:H21.11.09)  
3月31日決算の法人ですが、3月中に出荷した医療機器を試運転の結果、4月10日付けの検収受領書を受取ったので次のように経理処理を行った。


3/20
(借)仕入 600
(借)仮払消費税 48
   (貸)現預金 648


4/10
(借)売掛金 864
   (貸)売上 800
   (貸)仮受消費税 64


 しかし、収益計上に関する基準の採用に不備があり、検収基準の適用が認められなく、売上を出荷日(3月中)に計上するように否認された。 

【修正年度の処理】

★修正内容を仕訳で表現すると
(借)売掛金 864
   (貸)売上 800
   (貸)仮受消費税 64
(借)期末製品 600
   (貸)製品 600
(借)仮受消費税 64
   (貸)未払消費税 62
   (貸)雑収入 2
【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
売上計上漏れ
800 864
△64
 
雑収入 2 2  
【減算】
売上原価認容
600   600
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
売掛金     864 864
製品   600   △600
未払消費税     △64
2
△62

【進行年度の処理】

★修正申告時の仕訳
(借)売掛金 864
   (貸)前期損益修正益 800
   (貸)仮受消費税 64
(借)前期損益修正損 600
   (貸)製品 600
(借)仮受消費税 64
   (貸)未払消費税 62
   (貸)前期損益修正益 2
【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
前期損益修正損
600 600  
【減算】
前期損益修正益
800 △64
864
 
前期損益修正益 2 2  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
売掛金 864 864  
製品 △600   600
未払消費税 △62 △64
2
 

 

(26) 未成工事のうち売上に計上するものがあった。

 (Update:H21.11.09)  
3月31日決算の法人ですが、現在に工事中の現場について次のように経理処理を行った

(借)現金預金 735
   (貸)未成工事受入金 735
(借)未成工事支出金 525
   (貸)現金預金 525

 しかし、当該工事は部分完成工事よることとし引渡しが完了したと認められる部分が432円(内消費税32円)あり、これに対応する原価が216円(内消費税16円)であった

【修正年度の処理】

★修正内容を仕訳で表現すると
(借)未成工事支出金 432
   (貸)完成工事高 400
   (貸)仮受消費税 32
(借)工事原価 200
(借)仮払消費税16
   (貸)未成工事支出金 216
(借)仮受消費税 32
   (貸)仮払消費税 16
  (貸)未払消費税 15
  (貸)雑収入 1
【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
売上計上漏れ
400 432
△32
 
雑収入 1 1  
【減算】
売上原価認容
200 216
△16
 
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
未成工事受入金     400 400
未成工事支出金   200   △200
未払消費税   △16 △32
1
△15

【進行年度の処理】

★修正申告時の仕訳
(借)未成工事受入金 432
   (貸)前期損益修正益 400
   (貸)仮受消費税 32
(借)前期損益修正損 200
(借)仮払消費税16
   (貸)未成工事支出金 216
(借)仮受消費税 32
   (貸)仮払消費税 16
   (貸)未払消費税 15
   (貸)前期損益修正益 1
【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
前期損益修正損
200 200
△16
 
【減算】
前期損益修正益
400 432
△32
 
前期損益修正益 1 1  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
未成工事受入金 400 400  
未成工事支出金 △200   200
未払消費税 △15 △32
1
△16

 

(27) 役員貸付金に対する利息の計上がなかった。

(Update:H21.11.09)  
当社役員に貸付金を有しているが、これに対する利息を計上していませんでした。この貸付金は銀行からの借入金とひも付きの関係にありますが、銀行に対する支払利息は45円となっていました。 
 

【修正年度の処理】

★修正内容を仕訳で表現すると
(借)未収入金 45
   (貸)受取利息 45
【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
受取利息計上漏れ
45 45  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
未収入金     45 45

【進行年度の処理】

★修正申告時の仕訳
(借)未収入金 45
   (貸)前期損益修正益 45
【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【減算】
前期損益修正益
45 45  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
未収入金 45 45  

 

(28) 売上割戻しが当期の損金とは認められなかった。

(Update:H21.11.09)  
売上割戻しを当期で損金の額に算入したものの、この費用の一部について翌期のものであると否認された。 

【修正年度の処理】

★修正内容を仕訳で表現すると
(借)未払金  540
    (貸)売上割戻し 500
    (貸)仮受消費税 40
(借)仮受消費税 40
(借)雑損失 2
    (貸)未払消費税 38
【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
売上割戻し否認
500 540
△40
 
【減算】
雑損失
2 2  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
未払金     540 540
未払消費税   2 △40 △38

【進行年度の処理】

★修正申告時の仕訳
(借)未払金 540
    (貸)前期損益修正益 500
    (貸)仮受消費税 40
(借)仮受消費税 40
(借)前期損益修正損 2
    (貸)未払消費税 38
【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
前期損益修正損
2 2  
【減算】
前期損益修正益
500 540
△40
 
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
未払金 540 540  
未払消費税 △38 △40 2

 

(31) 仕入過大があった(買掛金)。

(Update:H21.9.3) 
 翌期に計上すべき仕入600円(税抜金額)が当期の仕入げに計上されていることが判明した。
  なお、仕入に対する仮払消費税は48円であるが、消費税額を計算したところ未払消費税額は28円である。 

【修正年度の処理】

★修正内容を仕訳で表現すると
(借)買掛金 648
    (貸)仕入 600
    (貸)仮払消費税 48
(借)仮払消費税 48
    (貸)未払消費税 38
    (貸)雑収入 10
【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
過大仕入れ
600 648
△48
 
雑収入 10 10  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
買掛金     648 648
未払消費税     △48
10
△38

【進行年度の処理】

★修正申告時の仕訳
(借)買掛金 648
    (貸)前期損益修正益 600
    (貸)仮払消費税 48
(借)仮払消費税 48
    (貸)前期損益修正損 10
    (貸)未払消費税 38
【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【減算】
前期損益修正益
600 648
△48
 
【前期損益修正益 10 10  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
買掛金 648 648  
未払消費税 △38 △48
10
 

 

(41) 棚卸資産の計上漏れがあった。

(Update:H21.9.3)
    仕入先の倉庫に預けてある商品300円が期末在庫に計上されていないことが判明した。 

【修正年度の処理】

★修正内容を仕訳で表現すると
(借)棚卸資産 300
    (貸)売上原価 300
【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
棚卸計上漏れ
300 300  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
棚卸資産     300 300

【進行年度の処理】

★修正申告時の仕訳
(借)棚卸資産 300
    (貸)前期損益修正益 300
【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【減算】
前期損益修正益
300 300  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
棚卸資産 300 300  

 

(42) 未使用の郵便切手を資産計上しなかった。

 郵便切手は購入時において、次の仕訳により全額損金算入して特例により仮払消費税を計上しているが、法人が備え付けている「郵便切手等受払簿」から郵便切手200円が未使用で残っていることが判明した。
  (借)通 信 費 *** (貸)現預金 ***
  (借)仮払消費税 ***
  なお、消費税額を計算したところ未払消費税額が10円となった。

【修正年度の処理】

★修正内容を仕訳で表現すると
(借)貯蔵品 200
    (貸)通信費 185
    (貸)仮払消費税 15
(借)仮払消費税 15
    (貸)未払消費税 10
    (貸)雑収入 5
【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
貯蔵品計上漏れ
185 200
△15
 
雑収入 5 5  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
貯蔵品     200 200
未払消費税     △15
5
△10

【進行年度の処理】

★修正申告時の仕訳
(借)貯蔵品 200
    (貸)前期損益修正益 185
    (貸)仮払受消費税 15
(借)仮払消費税 15
(借)前期損益修正損 5
    (貸)未払消費税 10
【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【減算】
前期損益修正益
185 200
△15
 
前期損益修正益 5 5  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
貯蔵品 200 200  
未払消費税 △10 △15
5
 

 

(43) 商品評価損を否認された。

(Update:H21.11.11) 
  棚卸資産の評価損を計上したが、著しく陳腐化したとは認められないとして評価損を否認された。

【修正年度の処理】

★修正内容を仕訳で表現すると
(借)商品 900
    (貸)商品評価損 900
【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
商品評価損否認
900 900  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
商品     900 900

【進行年度の処理】

★修正申告時の仕訳
(借)商品 900
    (貸)前期損益修正益 900
【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【減算】
前期損益修正益
900 900  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
商品 900 900  

 

(51) 建物の減価償却費の計算を定率法で行った。

(Update:H21.9.3)
   店舗を新築し減価償却費の計算を定率法により算出したが、建物に係る法定償却法は定額法によることとされている。 

建物の法定償却法
H10.3.31以前に取得 旧定率法又は旧定額法
H19.3.31まで取得 旧定額法
H19.4.1以後取得 定額法

【修正年度の処理】

★修正内容を仕訳で表現すると
(借)減価償却の償却超過額 980
    (貸)減価償却費 980
【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
減価償却の償却超過額
980 980  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
減価償却の償却超過額     980 980

【進行年度の処理】

★修正申告時の仕訳
(借)建物 980
    (貸)前期損益修正益 980
【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【減算】
前期損益修正益
980 980  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
減価償却の償却超過額 980 980  

 

(52) ソフトウエア取得費を損金経理した。

(Update:H21.9.3)
   ソフトウエアの取得費300円が、消耗品費として全額損金経理されていることが判明した。このソフトウエアは税務上資産計上すべきものであり、その耐用年数は5年(定額法償却率 0.200)で、当期の償却額は60円と算出された。 
ソフトウエアは従来、繰延資産として5年間の償却対象とされてきましたが、H12.4.1以後に取得するものから,無形固定資産とされ、その償却期間及び残存割合は次のとおりとなりました。

ソフトウエアの耐用年数 償却期間 残存割合
研究開発用のソフトウエア 3年
上記以外のソフトウエア 複写して販売するための原本
その他 5年

【修正年度の処理】

★修正内容を仕訳で表現すると
(借)減価償却の償却超過額 240
    (貸)消耗品費 240
【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
減価償却の償却超過額
240 240  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
減価償却の償却超過額     240 240

【進行年度の処理】

★修正申告時の仕訳
(借)ソフトウエア 240
    (貸)前期損益修正益 240
【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【減算】
前期損益修正益
240 240  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
減価償却の償却超過額 240 240  

 

 

(53) 子会社から高額で取得したとして寄附金と認定された。

(Update:H21.9.3)
  子会社から取得した構築物の取得価額等は次のとおりであるが、取得価額と時価との差額500円は、子会社に対する寄付金と認定された。
  なお、寄附金の損金不算入額は、485円となった。 

取得価額 時価 償却率 損金計上額
900 400 0.250(定率) 225

【修正年度の処理】

★修正内容を仕訳で表現すると
(借)寄附金 540
    (貸)構築物 500
    (貸)仮払消費税 40
(借)減価償却の償却超過額 125
    (貸)減価償却費 125
(借)仮払消費税 40
    (貸)未払消費税 40
【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
減価償却の償却超過額
125 125  
【減算】
寄附金認容
540 500
△40
 
       
寄附金の損金不算入額(23) 485   485
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
減価償却の償却超過額     125 125
構築物   500   500
未払消費税   △40   △40

【進行年度の処理】

★修正申告時の仕訳
(借)前期損益修正損 540
    (貸)構築物 500
    (貸)仮払消費税 40
(借)構築物 125
    (貸)前期損益修正益 125
【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
前期損益修正損
540 500
40
 
【減算】
前期損益修正益
125 125  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
減価償却の償却超過額 125 125   0
構築物 500   500 0
未払消費税 △40   40 0

 

(54) 土地売却の計上時期が誤っているとされた。

(Update:H21.11.6)
  土地売却代金(総額1,000円)の一部が翌期になるとして売却代金900円を仮受金として処理したが、既に引渡しが完了しており収益に計上すべきであるとされた。
  なお、土地の期末簿価は600円、譲渡費用は30円でした。

★法人が行っていてた経理処理
(借)現預金 900
(借)仮払金 30
    (貸)仮受金 900
    (貸)現預金 30

【修正年度の処理】

★修正内容を仕訳で表現すると
(借)借受金 900
(借)未収入金 100
    (貸)土地 600
    (貸)仮払金 30
     (貸)土地売却益 370
【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
土地売却益計上漏れ
370 370  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
未収入金     100 100
借受金     900 900
土地   600   △600
仮払金   30   △30

【進行年度の処理】

★修正申告時の仕訳
(借)借受金 900
(借)未収入金 100
    (貸)土地 600
    (貸)仮払金 30
    (貸)前期損益修正益 370
(借)現預金 100
    (貸)仮払金 100
【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【減算】
前期損益修正益
370 370  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
未収入金 100 100   0
借受金 900 900   0
土地 △600   600 0
仮払金 △30   300 0

 

(55) 建物取壊し費用等が土地の取得価額に含まれるとされた。

(Update:H21.11.10)
  土地を50,000円で取得して、その土地にあった建物700円を直ちに取壊し新たにアパートを新築した。この時の取壊し費用800円(雑損失)を費用計上しました。

【法人が行っていた経理処理】
(借) 土地 50,000
(借)建物 700
    (貸) 現預金 50,700
(借)建物除却損 700
(借)雑損失 800
    (貸)建物 700
    (貸)現預金 800

【修正年度の処理】

★ 建物700円は、土地取得のために一緒に購入したものと考えられるので、その取壊し費用とともに土地の取得価額となります。

★修正内容を仕訳で表現すると
(借)土地 700
(借)土地 800
    (貸)建物除却損 700
    (貸)雑損失 800
【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
建物除却損否認
700 700  
雑損失否認 800 800  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
土地     1,500 1,500

【進行年度の処理】

★修正申告時の仕訳
(借)土地 1,500
    (貸)前期損益修正益 1,500
【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【減算】
前期損益修正益
1,500 1,500  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
土地 1,500 1,500   0

 

(61) 役員賞与を否認された。

(Update:H21.9.3)
    使用人兼務役員に対して、使用人部分として賞与を支給したが、当該役員は、使用人兼務役員とは認められず、賞与250円が否認された。

【修正年度の処理】

 賞与250円は損金とは認められないところから、その分所得が増加することとなる。
  しかし、会社処理には、何ら変更が生じないところから、経理処理の必要はありません

【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
役員賞与加算漏れ
250   250

【修正年度の処理】


 申告調整の必要はありません。


 

(62) 短期前払費用の特例が認められなかった。

(Update:H21.9.3)
    契約の上で1年分を前払いすることとなっている事務所家賃756円(内消費税56円))を決算期末に未払計上したが、短期前払費用の特例を受ける要件に該当しないとして認められなかった。
  なお、未払消費税は50円となった。


【修正年度の処理】

★修正内容を仕訳けで表現すると
 (借)未払金 756 
   (貸)家賃 700 
   (貸)仮払消費税 56


(借)仮払消費税 56 
   (貸)未払消費税 50    
   (貸)雑収入 6

【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
前払家賃否認
700 700  
雑収入 6 6  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
未払金     756 756
未払消費税     △56
6
△50

【進行年度の処理】

★修正時の仕訳
 (借)未払金 756 
   (貸)前期損益修正益 700 
   (貸)仮払消費税 56


(借)仮払消費税 56 
   (貸)未払消費税 50    
   (貸)前期損益修正益 6

【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【減算】
前期損益修正益
700 756
△56
 
前期損益修正益 6 6  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
未払金 756 756   0
未払消費税 △50 △56
6
  0

★短期前払費用の特例を受けるためには、次の要件をすべて満たすことが必要です。
  ① 一定の契約に従って継続的にその期間中に、等質、等量のサービス提供を受けるものである。
  ② 役務提供の対価である。
  ③ 翌期以降において時の経過に応じて費用化されるものである。
  ④ 現実にその対価を支払っている。
  これらの費用のうち、支払い日から1年以内に提供を受ける役務に係るものを短期前払費用といい、法人が継続して支払い日の属する事業年度で損金の額に算入しているときは、これを認めることとしています。 


【説例(決算期は3月31日】

説例 損金算入が
可能な額 不可能額
 ① 決算期末(3/31)に支払った従業員用社宅の4月分から翌年3月までの家賃600円 600  
 ② 来期の5月1日から向こう1年間の運送保険料120円を3月中に前払いした金額   120
 ③ 駐車場の料金を、3月分から8月分までを3月末に180円支払った金額 180  
 ④ 工業所有権の使用料を3月末に、3月分から翌年5月分までの1年3か月分として750円を前払いした金額 50 700
 ⑤ 翌期に放映されるテレビCM料(6か月以内に放映が完了する)800円を当期に支払った金額   800

 

(63) 従業員に決算賞与を支給したが否認された。

(Update:H21.9.3)
   当年度は多少利益が出たので従業員に対して決算賞与(総額700円)を支給することとし、決算期末(3月31日)に各人の支給額を通知して未払金に計上しました。支払に当たっては、4月30日に500円を支払い、残額の200円は夏季賞与(6月30日)に上乗せをして支払いました。
  しかし、決算賞与の損金算入の条件である支払い日の要件を満たしていないとして決算賞与全額700円を否認されてしまいました。 


 ★ 決算賞与の特例については、明示されている通知、支払い、損金経理の3条件をクリアしない場合、例えばその事業年度終了後に入社した者にも決算賞与に準じた金額が支払われた場合には、全体の損金算入が否認されることになります


【修正年度の処理】

★修正内容を仕訳けで表現すると
 (借)未払金 700 
   (貸)賞与 700 

【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
賞与否認
700 700  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
未払金     700 700

【進行年度の処理】

★修正時の仕訳
 (借)未払金 700 
   (貸)前期損益修正益 700 

【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【減算】
前期損益修正益
700 700  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
未払金 700 700   0

【参考】使用人賞与の損金算入の時期

支給形態 要件 損金算入時期
(1) 労働協約又は就業規則による支給予定日が到来している賞与(法令72の5一) 使用人にその支給額の通知がされているもの
支給予定日又は通知をした日の属する事業年度において損金経理しているもの
支給予定日又は通知をした日のいずれか遅い日の属する事業年度
(2) 翌事業年度1か月以内に支給された賞与(法令72の5二) 支給額を各人別に、かつ、同時期に支給を受けるすべての使用人に通知していること
①の通知をした金額を通知したすべての使用人に対し、通知した日の属する事業年度終了の日の翌日から1か月以内に支払っていること
支給額につき①の通知した日の属する事業年度において損金経理していること
使用人に支給額の通知をした日の属する事業年度
(3) 上記以外の賞与(法令72の5二) 支給日の属する事業年度 

 

(64) 決算賞与に係る社会保険料が否認された。

(Update:H21.11.6)
   当年度は多少利益が出たので従業員に対して決算賞与を支給することとし、決算期末に未払賞与として計上しました。翌月の30日に支給して特に問題がありませんでした。
  しかし、この賞与に係る社会保険料(事業主負担部分)650円についても、決算期末において未払金として計上したが損金算入は認められなかった。
  (注)賞与に係る社会保険料の損金算入の時期は賞与の支給日となっている。 


【修正年度の処理】

★修正内容を仕訳けで表現すると
 (借)未払金 650 
    (貸)法定福利費 650 

【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
法定福利費
650 650  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
未払金     650 650

【進行年度の処理】

★修正時の仕訳
 (借)未払金 650 
    (貸)前期損益修正益 650 

【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【減算】
前期損益修正益
650 650  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
未払金 650 650   0

【参考】社会保険料等の損金算入の時期

種類 区分 損金算入時期
社会保険料 通常月の保険料、掛金又は徴収金 計算対象月の末日(注)
特別保険料 賞与支給日
退職金共済掛金等 納付又は払込みをした日

(注) 厚生年金保険法による設立事業所の減少に係る掛金の一括徴収又は解散時の掛金の一括徴収による掛金は、納付義務確定日  



 

 

(65) パーティ費用を招待者が持参した祝金を控除して交際費に計上した。

(Update:H21.10.20)
   創立記念のパーティ費用は500円でしたが、招待者が持参した120円を控除した380円を交際費に計上しました。
  なお、交際費の損金不算入額は、200円となりました。


 ★ 招待者が持参した祝金を交際費から控除することはできず、雑収入として処理すべきものと考えられます。その後に支出交際費等の額を再計算して交際費等の損金不算入額を計算することとなります。 

【修正年度の処理】

★修正内容を仕訳けで表現すると
 (借)交際費 111
(借)仮払消費税 9 
    (貸)雑収入 120 


(借)未収還付消費税 8
(借)雑損失 1
    (貸)仮払消費税 9
 

【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
交際費等損金不算入額
200   200
雑収入 9 9  
【減算】
雑損失
1 1  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
未収還付消費税   1 9 8

【進行年度の処理】

★修正時の仕訳
 (借)未収還付消費税 8 
    (貸)前期損益修正益 8 

【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【減算】
前期損益修正益
8 8  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
未収還付消費税 8 8   0

 

(66) 支払手数料の中に使途不明金があった。

(Update:H28.7.31)
   事業拡張の労を取ってくれた個人に対して謝礼金として800円を支払い費用計上(支払手数料)したが、その相手方は明らかにできなかったので使途秘匿金とされた。


 法人が、交際費、機密費等の名義をもって支出した金銭で、その費途が明らかでないものは、損金の額に算入できません(法基通9-7-20)。
  なお、平成6年4月1日から平成28年3月31日までの間(平成20年4月1日から29日を除く)に使途秘匿金の支出をした場合には、通常の法人税に加え40%の追加課税がされます(措法62①)。 

【修正年度の処理】

★修正内容を仕訳けで表現すると
 (借)(使途不明金) 800
    (貸)支払手数料 800 

【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
使途不明金
800   800

注) 社外流出なので別表五への記載はありません。
 追加税額は、800円×40%=320円となり、法人税額計(別表一(一))に外書します。


 


 

 

(67) 権利金は繰延資産に当たるとされた。

(Update:H21.11.11)
   権利金600円を支払家賃(決算期日の6月前に支払う)として経理していたが、繰延資産に当たるとされました。
  なお、この権利金については、契約更新時に再び権利金の支払を要するか否かは不明なので、償却期間は5年となります。
  したがって、当期の償却限度額は600円×6月/60月=60円となります。 


【修正年度の処理】

★修正内容を仕訳けで表現すると
 (借)繰延資産 540
    (貸)繰延資産償却超過額 540 

【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
繰延資産償却超過額
540 540  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
繰延資産     540 540

【進行年度の処理】

★修正時の仕訳
 (借)繰延資産 540 
    (貸)前期損益修正益 540 

【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【減算】
前期損益修正益
540 540  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
繰延資産 540 540   0

 

(68) 抽選券付き販売のうち景品引渡し未了分について否認された。

(Update:H21.11.11)
   商品の抽選権付き販売を行い、当選者には金銭を交付することにし、広告宣伝費として1,000円(未払金)を計上しました。当選者が当選券をもってきたときに金銭と交換した金額が700円になりました。


【法人が行っていた経理処理】 
(借)広告宣伝費 1,000 
    (貸)未払金 1,000
(借)未払金 700 
    (貸)現金 700


 【修正年度の処理】

★ 当期中に引換請求がなかった300円についての損金算入は認められません。
★修正内容を仕訳けで表現すると
 (借)未払金 300
    (貸)広告宣伝費 300 

【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
広告宣伝費否認
300 300  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
未払金     300 300

【進行年度の処理】

★修正時の仕訳
 (借)未払金 300 
    (貸)前期損益修正益 300 

【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【減算】
前期損益修正益
300 300  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
未払金 300 300   0

 

(69) メーカーからクーラーを譲り受けたところ経済的利益があるとされた。

(Update:H28.7.31)
   メーカーからクーラー(メーカーの取得価額は1,400円))を600円で譲り受け、次のとおり経理処理を行いました。
  なお、この備品の耐用年数は6年(定率法償却率0.333)で当期に事業用に供した月数は6月です。
  減価償却費=600円×0.333×6月/12月=100円


【法人が行っていた経理処理】 
(借)器具備品 600
    (貸)現預金 600 
(借)減価償却費 100 
    (貸)器具備品 100


★ この場合、メーカーの取得価額から当社の負担額を差し引いた金額が経済的利益となり、次のとおり受増益800円を計上する必要がありました。
(借)器具備品 1,400 
    (貸)現預金 600  
    (貸)受増益 800
  しかし、この800円は「受増益」の計上漏れとして加算するわけではなく、「減価償却」したものとして取り扱われます(法基通7-5-1(4))。
  ① 償却限度額=1,400円×0.333×6月/12月=233円
  ② 償却超過額=(800円+100円)-233円=467円 


 【修正年度の処理】

★修正内容を仕訳けで表現すると
 (借)器具備品 467
    (貸)減価償却超過額 467 

【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
減価償却超過額
467 467  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
器具備品     467 467

【進行年度の処理】

★修正時の仕訳
 (借)器具備品 467 
    (貸)前期損益修正益 467 

【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【減算】
前期損益修正益
467 467  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
器具備品 467 467   0

 

(81) 課税売上と課税仕入れの計上漏れがあった。

(Update:H21.9.3)
   当期に計上すべき商品の売上540円(税込金額)及びその仕入れ432円(税込金額)が計上されていないことが判明した。
  売上代金の540円は簿外預金となっており、仕入れ代金の432円は翌期において簿外預金から支払われていた。
  なお、消費税額を計算したところ未払消費税額は7円であった。

【修正年度の処理】

★修正内容を仕訳で表現すると
(借)預金 540
    (貸)売上 500
    (貸)仮受消費税 40

(借)仕入 400
(借)仮払消費税 32
    (貸)預金 432

(借)仮受消費税 40
    (貸)仮払消費税 32
    (貸)未払消費税 7
    (貸)雑収入 1

【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
売上計上漏れ
500 540
△40
 
雑収入 1 1  
【減算】
仕入認容
400 432
△32
 
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
簿外預金     540 540
買掛金   432   △432
未払消費税   △32 △40
1
△7

【進行年度の処理】

★修正申告時の仕訳
(借)預金 540

   (貸)前期損益修正益 500
   (貸)仮受消費税 40

(借)前期損益修正損 400
(借)仮払消費税 32
   (貸)買掛金 432

(借)仮受消費税 40
   (貸)仮払消費税 32
   (貸)未払消費税 7
   (貸)前期損益修正益 1

【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
前期損益修正損
400 432
△32
 
【減算】
前期損益修正益
500 540
△40
 
前期損益修正益 1 1  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
簿外預金 540 540  
買掛金 △432   432
未払消費税 △7 △40
1
△32

 

(82) 課税仕入れの中に個人負担分があった。

 (Update:H21.9.3)
   福利厚生費に計上した金額のうち300円(税抜金額)は、代表者個人の衣服の購入費であることが判明したので、代表者に対する賞与とする。
  なお、仮払消費税は24円であるが、消費税額を計算したところ未払消費税額は20円であった。 


 【修正年度の処理】

★修正内容を仕訳けで表現すると
 (借)役員賞与 324
    (貸)福利厚生費 300
    (貸)仮払消費税 24

(借)仮払消費税 24 
    (貸)未払消費税 20
    (貸)雑収入 4

【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
役員賞与の損金不算入
324   324
雑収入 4 4  
【減算】
仮払消費税認容
24 24  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
未払消費税   24 4 △20

【進行年度の処理】

★修正時の仕訳
 (借)前期損益修正損 20 
   (貸)前期損益修正益 20 

【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【減算】
前期損益修正益
20 20  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
未払消費税 20 20   0

 

(83) 非課税売上を課税売上としていた。

(Update:H21.9.3)
  当期の売上に計上した家賃収入3,240円(税込金額)を課税売上としていたが、非課税売上に該当することが判明した。
  なお、消費税額を計算したところ還付消費税額は220円であった。 


 【修正年度の処理】

★修正内容を仕訳けで表現すると
 (借)仮受消費税 240
    (貸)売上 240

(借)未収還付消費税 220 
(借)雑損失 20
    (貸)仮受消費税 240

【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
売上計上漏れ
240 240  
【減算】
雑損失
20 20  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
未収還付消費税   20 240 220

【進行年度の処理】

★修正時の仕訳
 (借)未収還付消費税 220 
    (貸)前期損益修正益 220 

【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【減算】
前期損益修正益
220 220  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
未収還付消費税 220 220   0

 

(84) 貸倒損失の計上が認められなかった。

(Update:H28.7.31)
   貸倒損失等に計上した864円(消費税相当額64円を含む。)は、貸倒には時期尚早につき、その計上は認められないことが判明した。
  なお、消費税額を計算したところ未払消費税額は63円であった。 


 【修正年度の処理】

★修正内容を仕訳けで表現すると
 (借)売掛金 864
    (貸)貸倒損失 800
    (貸)仮払消費税 64

(借)仮払消費税 64 
    (貸)未払消費税 63
    (貸)雑収入 1

【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
貸倒損失否認
800 864
△64
 
雑収入 1 1  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
売掛金     864 864
未払消費税     △64
1
△63

【進行年度の処理】

★修正時の仕訳
 (借)売掛金 864
    (貸)前期損益修正益 800
    (貸)仮払消費税 64

(借)仮払消費税 64 
    (貸)未払消費税 63
    (貸)前期損益修正益 1

【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【減算】
前期損益修正益
800 864
△64
 
前期損益修正益 1 1  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
売掛金 864 864   0
未払消費税 △63 △64
1
  0

 

(85) 課税売上漏れがあった(簡易課税)。

(Update:H21.9.3)
   当期に計上すべき請負代金432円(内消費税額は32円)が計上されていないことが判明した。
  消費税額を計算したところ未払消費税額は25円であった。
  なお、当社は消費税額の計算に当たり簡易課税を選択している。 


 【修正年度の処理】

★修正内容を仕訳けで表現すると
(借)売掛金 432
     (貸)売上 400
    (貸)仮受消費税 32

(借)仮受消費税 32
    (貸)未払消費税 25
    (貸)雑収入 7

【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
売上計上漏れ
400 432
△32
 
雑収入 7 7  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
売掛金     432 432
未払消費税     △32
7
△25

【進行年度の処理】

★修正時の仕訳
(借)売掛金 432
    (貸)前期損益修正益 400
    (貸)仮受消費税 32

(借)仮受消費税 32
    (貸)未払消費税 25
    (貸)前期損益修正益 7

【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【減算】
前期損益修正益
400 432
△32
 
前期損益修正益 7 7  
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
売掛金 432 432   0
未払消費税 △25 △32
7
  0

 

(86) 税込経理の法人ですが、消費税の還付申告をしたところ、これを修正することになった。

(Update:H21.9.3)
  消費税を税込経理している法人ですが、確定申告で仕入控除額が大きく還付申告(未収還付消費税/雑収入))をしたところ、税務調査において、仕入れの重複等があり消費税を修正することになりました。
  法人税の修正申告では、①別表四で雑収入の過大計上、②別表五で未収消費税の減という処理でいいでしょうか? 


 【修正年度の処理】

 税込経理方式を適用している法人における納付すべき消費税等の損金算入時期は、次表のとおり、原則としてその申告書が提出された日の属する事業年度とされています。
  例における場合は、修正申告において増加した消費税の額となりますので、既に申告期限が到来しているものであり、また、その事業年度の決算もすでに確定していることから今から損金経理することはできません。
 

 区分 計上時期 
納付すべき消費税等 還付を受ける消費税等
原則  納税申告書の提出日
更正・決定  その更正又は決定の日
特例  未払金に計上した時は、その計上日(法人税法上は損金経理が要件となります。)  未収入金に計上した時は、その計上日 

【進行年度の処理】

 支払った日(還付を受けた日)の属する事業年度において経理処理することとなり、申告調整の必要はありません。


  直法2-1通達
 (消費税等の損金算入の時期) 
 7 法人税の課税所得金額の計算に当たり、税込経理方式を適用している法人が納付すべき消費税等は、納税申告書に記載された税額については当該納税申告書が提出された日の属する事業年度の損金の額に算入し、更正又は決定に係る税額については当該更正又は決定があった日の属する事業年度の損金の額に算入する。ただし、当該法人が申告期限未到来の当該納税申告書に記載すべき消費税等の額を損金経理により未払金に計上したときの当該金額については、当該損金経理をした事業年度の損金の額に算入する。(平9年課法2-1により改正)

 (消費税等の益金算入の時期)
 8 法人税の課税所得金額の計算に当たり、税込経理方式を適用している法人が還付を受ける消費税等は、納税申告書に記載された税額については当該納税申告書が提出された日の属する事業年度の益金の額に算入し、更正に係る税額については当該更正があった日の属する事業年度の益金の額に算入する。ただし、当該法人が当該還付を受ける消費税等の額を収益の額として未収入金に計上したときの当該金額については、当該収益に計上した事業年度の益金の額に算入する。(平9年課法2-1により改正)


 

(87) 修正申告における個別対応方式の適用

 (Update:H22.12.14)
【Q】  消費税の申告において課税売上割合が95%以上であったため、課税仕入れにかかる消費税額を全額控除対象として申告していました。
  しかし、税務調査において、非課税売上げを不課税売上として計上していたことなどにより、修正後の課税売上割合が95%未満となってしまいました。この場合、修正申告において、仕入控除税額の計算を個別対応方式で計算することができますか。


【A】  控除することができる課税仕入れ等に係る消費税の額の合計額は、当該課税期間における課税売上割合に応じて異なってきます。
  すなわち、課税売上割合が95%以上の場合には、全額を控除の対象とすることができますが、課税売上割合が95%未満の場合には、個別対応方式又は一括比例配分方式のいずれかの方式によって計算した消費税額が控除の対象となります。

  この個別対応方式と一括比例配分方式のいずれの方式によって申告するかは事業者の選択にゆだねられていますが、一括比例配分方式を選択した場合には、2年間は継続して適用しなければならないこととなっています。
  個別対応方式と一括比例配分方式の選択に当たり、修正申告においてその選択を変更できるかという点については、法令上明文の規定はありませんが、一旦確定申告書において選択した方式は変更できないものと解されています。したがって、確定申告において一括比例配分方式を適用している場合には、その後の修正申告においても、一括比例配分方式を適用する必要があります(個別対応方式を選択している場合も同じ。)。

  質問においては、確定申告時における課税売上割合が95%以上であったため、当初は仕入控除税額の方式を選択していないこととなります。このような場合において、修正申告で課税売上割合が95%未満になった場合には、修正申告の段階で初めて仕入控除の方式を選択することとなり、個別対応方式又は一括比例配分方式のいずれかを選択できることとなります。
  ただし、個別対応方式の選択は課税仕入れ等の区分が明らかにされている場合に限られることになり、また、一括比例配分方式の継続適用期間中(2年間)である場合には、一括比例配分方式しか適用できないこととなります。  


 

(91) 修正に伴う追徴税額の処理について

(Update:H21.9.3)
  修正により法人税が追徴されることになると、それに伴って住民税や事業税も増加することとなります。
  法人税と住民税は利益積立金の控除項目とされるところから、別表五の未納税額も修正する必要があります。 


【当初申告】

区分 確定申告による税額 修正による追徴税額 合計
未納法人税 564   564
未納道府県民税 36   36
未納市民税 119   119
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
未納法人税     △564 △564
未納道府県民税     △36 △36
未納市民税     △119 △119

【追徴税額等の処理】

★追徴税金を納付するときの仕訳(例)
(借)法人税等 318 
    (貸)現預金 318

(借)未払消費税(税込経理の場合は租税公課等) **,*** 
    (貸)現預金 **,***  

区分 確定申告による税額 修正による追徴税額 合計
未納法人税 564 270 834
未納道府県民税 36 14 50
未納市民税 119 34 153
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
未納法人税     △834 △834
未納道府県民税     △50 △50
未納市民税     △153 △153

 

(92) 修正申告における消費税の損金算入の時期について

 (Update:H22.12.10)
【Q】   当社は消費税の税込経理を採用しています。
  税務調査により、消費税の修正申告を行うこととなりましたが、消費税等の追徴税額について、法人税の修正申告書の別表四において損金算入(減算)することができますか。

【A】   税込経理方式を採用している法人の納付すべき消費税等の損金算入の時期は、原則としてその消費税等の申告書が提出された日の属する事業年度とされています。
  ただし、消費税の申告書が提出されていない場合であっても、その申告書が申告期限未到来のものであり、法人がその申告書に記載すべき消費税の額を損金経理により未払金に計上したときは、損金経理をした事業年度の損金の額に算入することが認められています。
  質問において、、修正申告において増加した消費税の額は、既に申告期限が到来しているものであり、その事業年度の決算もすでに確定していることから、今から損金経理することはできません。
  したがって、修正申告において増加した消費税等の額は、原則どおりに消費税等の修正申告書を提出した日(現在進行している事業年度)の事業年度において損金の額に算入することとなりますので、法人税の修正申告において損金の額に算入することはできません。