元国税調査官に懲役2年 脱税に関与し収賄 大阪地裁

 大阪地検特捜部が摘発した大阪国税局の調査情報漏洩(ろうえい)汚職事件で、大阪地裁は17日、加重収賄などの罪に問われた元上席国税調査官、平良(たいら)辰夫被告(44)に懲役2年(求刑懲役3年)の実刑判決を言い渡した。追徴金は賄賂と同額の120万円とした。

 遠藤邦彦裁判長は「不正を取り締まる立場の者が不正に協力した悪質な犯行。懲戒免職になるなどの事情を考慮しても実刑が相当だ」と述べ、平良被告の無罪主張を退けた。被告側は即日控訴した。

 判決によると、平良被告は西税務署(大阪市)に勤めていた2011年7月、ホストクラブ運営会社の顧問だった大阪国税局OBの元税理士、細名高司(たかし)被告(62)=贈賄罪などで公判中=に同社への税務調査の日程を漏洩。同社関係者を交えた事前の打ち合わせで脱税工作にも協力し、謝礼120万円を受け取った。

 平良被告は捜査段階で容疑を認め、公判では一転して無罪を主張。「企業側に便宜を図ったことはなく、受け取った現金も税務調査と関係ない時期の個人的な借金だ」と反論していた。

 しかし判決は、特捜部が逮捕直後の取り調べの一部を録音・録画したDVD映像をもとに、平良被告は謝礼の受領を自らはっきりと供述していたと指摘。全過程を録音・録画しなかったのは不当な捜査を隠すためだとする被告側の主張を退けた。税務調査の直後、被告の銀行口座から出金記録が途絶えたことも、多額の現金を手にした可能性を裏付ける証拠と判断した。(阿部峻介、西村圭史)

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