会社員・公務員向け経費節税 利用者減る

日本経済新聞 朝刊 政治(4ページ)
2016/7/12 3:30
 会社員や公務員が仕事の必要な経費として申告すれば所得税を減らせる「特定支出控除」の利用者が減少している。国税庁によると、2015年度の利用者は約1800人と14年度から約200人減った。自営業者に比べて経費の範囲が狭いとの不満から13年度に制度を拡充して以降、初めての減少だ。依然として制度の使い勝手が悪いとの指摘がある。

 特定控除は研修費や交通費などの経費を収入から差し引くことで税負担を軽くできる仕組みだ。会社員には年収に応じて65万~230万円を所得から差し引き税金を軽くできる「給与所得控除」がある。

 13年度から新たに図書費や衣服費、交際費にも対象を拡大。12年度の利用者は6人だったが13年度に1430人に増えた。さらに利用者が増えるとの見方があったが、「会社からの証明書をもらうなど手間が多い」(都内の税理士)ことなどから利用を断念する人が多いという。

 1800人でも約4000万人いる源泉徴収の給与所得者の0.004%程度しか使っていない。「自営業者は自動車やパソコンなどを仕事に少しでも使っていれば経費として認められるのにおかしい」といった会社員の不満は解消されなさそうだ。

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