申告漏れ400億円取り消し

申告漏れ400億円取り消し
国税不服審、森トラストに150億円還付
2015/6/10 15:30 夕刊
 不動産開発大手「森トラスト」(東京都港区)が再開発を計画しているホテル「旧虎ノ門パストラル」(同)の跡地の評価をめぐり、東京国税局に指摘された約400億円の申告漏れについて、東京国税不服審判所が全額を取り消す裁決をしていたことが10日、分かった。過少申告加算税などを含め追徴課税された約150億円が還付された。

 森トラスト広報部は「主張が受け入れられ、解決できた」と話している。
 審判所は、東京国税局が「固定資産」と判断した旧虎ノ門パストラルの跡地について、森トラストの主張通り「棚卸し資産」だとして損金算入を認めたもようだ。審判所が納税者の主張を認める裁決をした場合、国は裁決を不服として訴訟を起こすことはできない。
 関係者によると、森トラストは2008年1月、不動産投資会社と共同で、旧虎ノ門パストラルの土地1万6000平方メートルと建物を約2300億円で取得。当初はオフィスや商業施設などの大規模な再開発を行う予定としていた。
 しかし、共同取得者の不動産投資会社が債務超過に陥り、10年に上場を廃止した。11年1月にホテルの解体を終えた森トラストは、跡地を売却する方向で短期間保有する「棚卸し資産」として、11年3月期決算で、取得時の価格とその時点での評価額の差額を損金として計上した。
 しかし東京国税局は、同社が旧虎ノ門パストラルの跡地を売却しようとした形跡がなく、販売目的の所有とは認められないと判断。跡地は「固定資産」にあたり評価損は損金算入できないとして、12年3月期までの3年間に約400億円の申告漏れを指摘していた。
 森トラストは「処理は適切だと認識している」として、納税した上で東京国税不服審判所に審査請求していた。
 旧虎ノ門パストラルの跡地について、森トラストは昨年10月、地上36階建ての高層ビルを建設する計画を発表している。

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