軽減税率、3案軸に 酒除く飲食料品・生鮮食品・精米のみ

軽減税率、3案軸に 酒除く飲食料品・生鮮食品・精米のみ
消費税10%へ検討 政府・与党
2015/4/7 3:30 朝刊
 政府・与党は消費税率を例外的に低く抑える軽減税率の対象品目について、生鮮食品だけに限る案など3つの案を軸に検討する方針だ。これまでは8つの案を示していたが、事業者の準備にも配慮し(1)酒以外の飲食料品(2)生鮮食品(3)精米――の3つに絞り込む。2017年4月に予定する消費税率の10%への引き上げと同時の導入を目指す。

 自民、公明両党の税制調査会が月内にも開く検討委員会で、3案に絞り込む方針を確認する方向だ。これを受け、財務省が具体的な制度設計や課題を整理し、与党が今秋をメドに最終案の取りまとめを目指す。
 軽減税率は対象品目の線引きが最大の焦点となる。政府・与党は昨年6月に「すべての飲食料品」から「精米」までの8つの案をまとめた。自民党内に慎重論があったため具体的な検討は先送りされてきた。昨年末に安倍晋三首相が17年4月の導入に向けた検討を表明し、与党が主導する形で検討を進めてきた。
 ■「生鮮食品」求める声強く 今回、絞り込むのはいずれも政府・与党内で有力候補と目される案だ。
 軽減税率を強く要望している公明党内には「生鮮食品」への適用を求める声が強い。精米や刺し身などの魚介、ひき肉などの肉類などが対象となる見通しだ。「朝食の食卓に並ぶ食品は対象にすべきだ」との考え方をもとに納豆などの一部の加工品も加えるべきだとの意見もある。
 ただ、同案は「刺し身を対象とした場合、干物は対象外なのか」などといった線引きの基準の難しさが指摘されている。財務省の試算によると消費税率1%分を軽減した場合の減収額は約1800億円。消費税率10%時の適用税率を8%とした場合は、3600億円程度の減税規模となる。
 一方、「酒以外の飲食料品」と「精米」の2案は、対象品目の線引きが比較的やさしいという特色がある。「酒以外の飲食料品」は穀物や魚介、肉類、飲料、外食などを含む。1%あたりの減収額は約6300億円と他の案よりも大きく、減収分の財源穴埋めが課題となる。
 ■「知る権利」は別に議論 「精米」は精米のほか無洗米などの関連商品も含む。制度設計はやさしく、業界への負担が少ないため、早期の導入が可能という。ただ、消費者が納税を軽減される額は1%あたり200億円と小さく、数%規模で軽減しないと「軽減税率の導入の実感が湧きづらい」との懸念もある。
 公明党が「知る権利の基盤」として軽減税率の適用を求める新聞や雑誌は飲食料品とは別に議論する。欧州では食料品や新聞、雑誌のほか水道水、書籍、医薬品、旅客輸送、宿泊施設の利用、外食サービスなどで税負担を減免する例がある。

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