中小企業の税制優遇基準「資本金1億円」見直し

中小企業の税制優遇基準「資本金1億円」見直し
政府検討
2015/6/17 3:30 朝刊
 政府は税制優遇の対象となる中小企業の基準を見直す検討に入る。いまは資本金1億円以下の企業が軽減税率などの対象になるが、大きな売り上げや利益を上げる企業が資本金を1億円に抑えて優遇を受けるケースがあるためだ。経済界などとの議論を今後本格化し、早ければ2017年度にも基準を変える。

 資本金に比べて操作しにくい売上高や所得を新たな指標にする案などが出ている。財務省や総務省、経済産業省など関係省庁は17年度の制度変更を視野に検討に入る。
 政府が本格協議を始めるのをにらみ、東京23区の中小企業が集まる東京商工会議所は16日、独自の見直し案の検討に入った。資本金にかわる指標を検討し、政府・与党に9月に要望書を出す。全国組織の日本商工会議所も夏から議論を始める。
 資本金1億円以下の中小企業には多くの税制優遇が認められている。赤字でも課税される外形標準課税はかからない。貸倒引当金を損金算入できるほか、欠損金の繰越控除も大企業より有利だ。
 本来は体力のない中小企業を守るための制度だが、アイリスオーヤマやジャパネットたかたのように1千億円以上の年間売上高がある企業が資本金を1億円にして優遇を受けることがある。シャープも一時、資本金1億円への減資を検討した。こうした事業規模の大きい企業が優遇を受けにくいようにする。
 米国は大企業と中小企業を分けず、所得水準が高いほど法人税率が高くなる累進課税を採用している。フランスはグループ企業の売上総額が一定額を下回る企業を中小企業と位置づけて法人税率を抑えている。

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