(14) 進行期の経理処理について

 修正申告をすれば、当初の申告内容は、修正申告の内容に置き換えられます。
 したがって、進行期の申告に当たっては、修正後の別表五に「翌期首現在利益積立金」として記載された事項を出発点として計算することになります。

 修正申告を行う場合、修正の経理処理をするはずのところを、とりあえず修正申告によって税務上だけ申告調整を行うことになります。申告調整を行っただけでは帳簿上の誤りはそのまま放置されているわけであるから、進行期において修正の経理処理をしなければなりません。そうすれば、修正申告で行った申告調整は進行期において自動的に認容されるはずであり、進行期の申告の時には、その認容の申告調整をしなければならない。
 ただし、修正申告事項が、社外流出の項目である場合には、当該事業年度限りで、次の事業年度には何の影響も及ぼすことはない。
 修正後の会計処理をする場合の仕訳には次の方法がある。
 
 1 本来の収益、費用の勘定を使用する方法
   例えば、売上計上漏れの修正の時は貸方を売上とする方法である。この方法は、発生理由を明らかにする効果はあるが、前期の損益が翌期のものと混同する恐れがある。

 2 雑収入、雑支出勘定による方法
   一応前期の損益を区別したことにはなるが、その区別は不十分で、内容が明確にならない欠点がある。

 3 前期損益修正勘定による方法
   前期の損益が明確に区分される。ただし、別途にその内容を明らかにしておかなければならない。
 本シリーズにおいては、3前期損益修正勘定による方法を採用しています。


【修正申告期】

★修正内容を仕訳で表現すると
(借)売掛金 540 
    (貸)売上 500  
    (貸)仮受消費税 40

(借)仮受消費税 40 
    (貸)未払消費税 40

【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【加算】
売上計上漏れ
500 540
△40
 
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
売掛金     540 540
未払消費税     △40 △40

【進行期】

★修正事項の仕訳
(借)売掛金 540 
    (貸)前期損益修正益 500    
    (貸)仮受消費税 40

【別表四】
区分 総額 処分
留保 流出
【減算】
前期損益修正益
500 540
△40
 
【別表五】
区分 期首 当期の増減 期末
売掛金 540 540   0
未払消費税 △40 △40   0


 

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